文章の推敲:ニューヨークタイムズに出た鳩山論文を読んでみて、、、
05-September-'09 10:37
Age: 364 days



Category: General, Research




先ごろ話題になり各マスコミでも取り上げられたので、ニューヨークタイムズに出た鳩山論文を読んでみました。あれはあれで良かったという気がしています。iPhoneを使っているので産経新聞を読んでますが、酷いオピニオンもありました。9月1日の外交評論家?岡本行夫さんの「鳩山さん、よく考えてください」(右上のiPhoneキャプチャー画像)では、”鳩山さんが傷つく英文”としてネガティブに解説しています。どの部分が”傷つく”のかと言うと、”鳩山さん(由紀夫民主党代表)の論文は、世界を驚かせた。そのまま訳そう。「日本は冷戦後、グローバリゼーションと呼ばれるアメリカ主導の市場原理主義に翻弄され続け…人間の尊厳は失われた…地域社会を破壊した」”という部分だそうです。更に続けて、”あとで指摘するが安全保障の部分も過激だ…波紋を広げている”としています。

ニューヨークタイムズ(電子版8月26日)に出た鳩山論文「A New Path for Japan」(右下のキャプチャー画像)を英語で読んでみると、岡本さんが指摘している部分はこの論文では単にイントロの一部分です。イントロの一部分で揚げ足を取ってアメリカに対して本当のことを言ってしまうのはいけないというオピニオンでは、時が経つにつれて岡本さんが逆に傷ついていくような気もします。あそこまでズバっと公に残る形で信念を言った政治家は世界的にも少ないでしょうから、良くぞ言った!という評価が時が経つにつれて高まるような気もしますが、どうでしょうか。アメリカの良識ある人達の中にも同じ意見の人はいるはずです。

更に読み直してみると、当の鳩山論文は推敲が甘かったかも知れません。ということで、本題の「文章の推敲」についてです。アメリカの文章の書き方に関するテキスト・参考書(お勧め本が決められないほど多数あります)はこの推敲の仕方を役立つ形でまとめてくれていました。おおまかには、文章(特に論理的な文章)を書くには4段階を経る必要があるということです:

1)ドラフト・・・最初に自分の言いたいこと、書きたいことを思いつくままに書き出す

2)全体の構成を整える・・・ドラフトの文章を並べ替えて、序論-本論-結論、起承転結、などの構成を整える

3)冷却期間をおく・・・書いた自分の気持ちから開放されるまで1週間でも1ヶ月でも待つ

4)推敲・・・今度は読者の立場で「こう書くどのように受け取られるか?」を計算しながら書き直す;最後に、全体の構成を再調整

としてみると、確かに鳩山論文は読み手であるアメリカ人がどう受け止めるかを計算していないようにも見えます。岡本さんが言うようにアメリカのポチになるように推敲しても良いですが、むしろ、良くぞ言った!というように推敲することも可能ではないでしょうか?推敲の仕方によっては全然別の文章になってしまう訳です(下の補足)。

このように論文など論理的な文章を推敲する訓練も日本の学校で教育する時代は来るのでしょうか?英語がしゃべれない先生と同じで論理的な文章をここまで推敲できる先生がいないのかも知れません。伝統的な書き方、読み手が勝手に受け取れば良い日本の”美しい”文章、、という国語教育が続くのでしょうか?「春は曙」、、、

補足:(9月6日)例えば、「日本は冷戦後、グローバリゼーションと呼ばれるアメリカ主導の…」という文を入れる前に、「アメリカ市民のお怒りを買うかもしれないが、敢えて言わせていただくと、、、」のような文を枕詞にすると、”良くぞ言った!”という受け止め方に近づく訳です。ただし、後で、何故耳の痛い話を敢えて言ったのかをフォローする必要がありそうです。結果に対する先進国の道義的責任?








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